和歌山県橋本市の地域の子育てを応援する「たまご絵本館」

過疎化に加えてコロナ禍で懸念されるコミュニケーション不足、いろんな課題を抱えながらも、自然に恵まれた場所でこどもたちに夢を育んでもらいたい。
2022年春、和歌山県橋本市に『たまご絵本館』をオープン。

コンセプトは「こども目線」

たまご絵本館のコンセプトは「こども目線」
大人が「これがあったらいいだろう」と思う余計なものは基本的に置かずに、できる限り自然な状態からこどもたちが自由な発想で遊べる場所にしたいと思っています。
あるのは空間と絵本。ゲームも時には刺激的でいいのですが、文字を覚え、想像の翼を広げる絵本の世界や、そこにある空間を生かしてこども目線でめいっぱい遊んでもらえればと思っています。

これは一例ですが、これまで「駄菓子みっけ」というイベントを催した際には、遊具の代わりにうちにたくさんある段ボールを積み木にして遊んだり、地面にチョークでお絵描きしたりするこどもたちの姿がありました。
そんな風に、用意されたソフトではなく、訪れる子それぞれのアイデアでそこにあるものを用いて素朴な遊びの体験を重ねてもらえれば何よりです。

建物もかわいい「たまご」型デザイン!

これが建物の外観です。
建物自体は木をベースに、壁と犬走りの形に変化をつけて横から見ても、上空から見ても「たまご型」に。
敷地の小高いところに建物を配置し、東西に太陽の光をふんだんに取り入れることでこどもたちが1日中自然に過ごせる空間になるよう配慮しました。

室内は約100m2と小学校の教室1.5倍ほどの大きさで、4つの天窓から朝日が入ると室内が徐々に明るくなっていくようデザインされ、外壁が降りそそぐ光を浴びた時、建物のシルエットが立体的なたまごらしく浮かびあがります。